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お金を稼ぐことと学ぶこと [高校教育]

昨日は、私立高校の学費の差について書きましたが、じゃあ実際なにができるのかについて考えてみました。

高等教育において、学費ことは深刻な問題です。大学全入時代になっている現在では、国公立大学や、難関私立大学以外であれば、大学進学はそんなに難しいことではありません。推薦入試制度なども充実していて、学力にこだわらず面接等だけで入学できる大学も多々あります。学費の問題さえクリアできれば大学進学への道は大きく開けます。専門学校も同様です。しかし、学費の問題がクリアできなければ、大学進学どころか高校の卒業も危うい状況になってしまいます。たとえ県や市の奨学金があるといっても、後に返さなくてはなりません。

現在、高卒で就職した人の5割は3年以内に辞めてしまうそうです。高卒求人のある職種も限られています。なにより、高校を卒業していきなり正社員としてフルタイム働くことに、精神的にも肉体的にもついていけない人が少なくありません。



そこで、学費の負担を軽減しながら、社会経験の構築を得る「働きながら学ぶ」という選択肢が生じてきます。働きながら学ぶスタイルは、今までも定時制や通信制にありました。看護学生なども以前から病院で働きながら学校に通うスタイルを確立しています。おもしろい取り組みとして、三重にある広域通信制の代々木高校は、入学時に漁師や料理人として採用先に学費を払ってもらいながら、高校卒業と働くことを両立させる仕組みを作っています。ちょうど、看護学校と勤務先の病院のような関係に似ています。経済状況を考慮すると、今後はアルバイトをしながら高校に通う生徒が増えてくるとと思われます。


アルバイト等で働きながら学ぶことは、悪い面ばかりではありません。現状では学校生活と社会生活のギャップがかなりあります。人間関係も友達だけというわけにはいきません。学校と企業では求められる役割も全く異なります。卒業する際に「なんでもいいから、とりあえず働いてみよう」では、なかなか長続きしないのです。なので、高校の頃から将来を見据えるつもりでアルバイトをしておくことが必要だと思っています。社会に対する慣れのようなものが必要だと思います。アルバイトをしてみて、この仕事は向いている、向いていないを考えてもいいと思いますし、アルバイトであれば雇うほうも雇われるほうも都合の良い勤務形態を選ぶことができます。それに学校の先生の言うことは聞かなくても、職場の店長の話なら聞けるということが当然あります。なぜなら、そこには自分のお金(給与=生活)が絡んでくるからです。


これから先は高校が推奨するアルバイト先というのが、出てくるとおもわれます。信頼できる雇用主との連携をとって、学校での様子、アルバイト先での様子などの情報を上手くシェアすることができれば、生徒にとって社会体験を増やすことができ、さらには個人の生徒理解者を増やすことにもなります。そうして、アルバイト先で居場所を確立できる人は、仕事も長く続くと思われます、また、高校生一人に対して、様々な大人が関わっていくことが「地域で人を育てる」ということにつながるのだと思います。

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